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国献男子ほんわか日記100 食糧難がそこまで!

国際協力実践家 小島康誉

この「国献男子ほんわか日記」も100回を迎えた。愛読いただいている皆様、掲載いただいているADC文化通信の諸氏、校正などを手伝ってくれている妻に、心から感謝いたします。合掌三拝

サンマが不漁で高級魚になるかもと報道。子供の頃、向こう三軒両隣から煙がたちのぼり食欲をそそる香りは秋の風物詩だった。地球温暖化どころか“熱 帯化”でさっぱり獲れなくなった。日本の夏40度はザラとなり、九州各県では記録的豪雨となり、アメリカ西海岸やオーストラリア・ブラジルなどでは山火事 が猛威を振るい、中国・長江流域やアフリカ・スーダンなどでの長期大洪水……、世界中で異変が起きている。

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回転寿司もやがて「高級料亭」? 親友の中国人調査隊員らと新大阪駅にて

日本は人口減中でも世界では人口急増中。世界食糧計画(WFP)は、コロナ禍での流通停滞もあり、食料が手に入らない人が今年は倍増し、3億人近いと推計。畏友オーガニック商品や生産者にこだわった原料専門商社社長も「世界的に食糧難時代が近づいている」と。

小学校から戻ると「イナゴ」「雷魚」「エビガニ」を獲りに行き、飢えをしのいだ食糧難時代を過ごした小僧は、世界の人々が「コロナワクチン」や「食 糧」を奪い合いしない「国際協力」精神で行動して欲しいと願う。ささやかながらシルクロードで国際協力を実践してきた者からの切なる願いである。

嬉しいご縁:『Newsweek』日本版(20.9.29)が「良き企 業の社会貢献が世界を変える」特集。「コロナ支援の優等生企業50」に日本から4社登場、モンベル・KDDI・資生堂と勝浦ホテル三日月。このホテルは小 僧が3月「国際協力は『共生』。武漢から政府派遣第一便で帰国した191人を『勝浦ホテル三日月』が受け入れたのも『共生』精神からでしょう。その“男 気”を学び応援するため営業再開日に妻と宿泊。客はごく僅かでした。夕食では伊勢海老やワインを追加注文し、土産も山と買いました」とほんわか85で記したホテル。嬉しいご縁に合掌。

2週間隔離生活紹介:親友中国人「京都で単身7ヵ 月、ようやく9月25日に関空から常州へ。2週間隔離を経て天津へ。久しぶりに家族に会えるので嬉しく興奮している」と紹介した前回の続き。
 「今日で缶詰 生活8日目。出発当日の関空はガラガラ、国際線は3便のみ、店やレストランは数軒のみ営業。出発3日前にPCR検査を受け、陰性証明で搭乗。常州で再び検 体を取られた。日本人も数名いた。係員は手慣れた手順で書類チェックやPCR検査をすすめ、専用バスでホテルへ。常州着陸からホテルまでわずか計2時間」
 「ビジネスホテルは思ったより綺麗で、部屋には使い切れないぐらい飲料水・消毒薬・使い捨て歯ブラシなどが用意されている。滞在中は物品交換なし。 3食とも部屋外まで配布され、食後はドアー外へ。美味しいとは言えないが、毎回4品と果物・スープ付き。京都へ送っていただいた菓子はデザートとして美味 しく食べています」
 「この1週間はZoom会議、メールで仕事やりとり、読書、家族・友人とスマホ会話と、思ったより早く過ぎ、残り半分。中々経験できないので、楽し み頑張ります。想像したより快適な隔離生活(笑)。天津に帰ったらまた連絡します。お元気で。再会を楽しみにしています」と食事セットなど数枚の画像とと もに10月2日着。すぐ電話し慰労激励。祝仏安!

のりこえなみこえ

コロナ禍で開業が遅れていた「東京国際クルーズターミナル」が9月10日オープン。クルーズは年内無理なようでガラガラ施設を見学。接岸中のクルー ズ船「3代目にっぽん丸」(商船三井客船・22,472トン・定員532名・船長:日本人・乗員160人)を施設4階展望デッキから眺め、1階立入禁止岸 壁ネット越しに撮影。保安要員が乗船しているだけのようで、下船する数人の男女船員を目撃。

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左が東京国際クルーズターミナルの建物

コロナ禍のりこえ、コロナ波こえて、来年には大型クルーズ船の運行が始まるでしょう。「憎っくき」ダイヤモンド・プリンセスも着岸するかも? 見学者殺到! 小僧も見に行くぞ! 貴方も小僧もあれもこれも乗り越えてきた、波越えてきた。人間は強い。コロナ禍での様々な苦難も必ず乗り越えられる。自身を信じて自信を持って、さあ~出 航!

船つづきでオマケ写真2点:東京国際クルーズターミナルの近くに停泊中の初代南極観測船「宗谷」と太陽光・風力・水素エネルギーを動力とし海洋プラスチックごみ問題を訴えながら世界一周中の「レース・フォー・ウォーター」(スイス)。そして寓居眼下を航行中の「レース・フォー・ウォーター」。

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(以上4点撮影と楽書:筆者・10/06記)

 

1942年名古屋生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、国際協力実践家。66年「宝石の鶴亀」(後にツルカメコーポレーション・あずみと社名変更、現エステールHD)を起業。93年株式上場。96年創業30周年を機に退任。中国新疆へは82年以来、150回以上訪問しキジル千仏洞修復保存、ニヤ遺跡やダンダンウイリク遺跡を日中共同で学術調査するなど文化財保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。佛教大学客員教授を歴任し現在は佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表、新疆ウイグル自治区政府顧問。編著『日中共同ニヤ遺跡学術調査報告書』『日中共同ダンダンウイリク遺跡学術調査報告書』『念仏の道ヨチヨチと』『新疆世界文化遺産図鑑』『中国新疆36年国際協力実録』『Kizil, Niya, and Dandanoilik』『21世紀は共生・国際協力の世紀 一帯一路実践談』「スタイン第四次新疆探検とその顛末」など。日本「外務大臣表彰」・中国「文化交流貢献賞」「人民友好使者」ほか受賞。