中国大阪総領事館・新疆ウイグル自治区文化観光庁など主催「新疆は良いところ 新疆文化観光ウイークin日本」が3月25日から4月10日までオンラインで開催された。新疆から連絡があり25日オンライン開会式で挨拶した。といっても化石人間は方法を知らないのでレコードチャイナ（任書剣社長）の手助けをえてキジル千仏洞壁画を背景に参加。侯漢敏文化観光庁書記・薛剣総領事らも挨拶された。リモート参加者は「行きたい」と。ウイグル舞踊の講習もあった。YouTubeでライブ配信され、人民網など日中両国で報じられた。

「新疆は良いところ 新疆文化観光ウイークin日本」の一場面（人民網より）

4月7日、薛剣大阪総領事（大使級）と会見。「国交正常化50周年の今こそ例えば趙撲初先生と日本諸氏との友好交流の歴史を掘り起こすべき」などと語られ、小僧は「同感です。相互理解が重要。趙先生には数度お会いしたことあり、逝去直後ご自宅へ弔問に伺った」などとの1時間だった。沢山の土産をいただき当方からは「五星」錦盾を贈った。その後、30名ほどの方とイベント「遠くて近い新疆」に参加。皆さんが新疆を語り、民族衣装を着て踊りを楽しまれた。イベント部分は総領事館HPや中国中央TVなどで報じられた。

薛剣総領事へ「五星出東方利中国」錦盾を謹呈、小僧左はウイグル女性（撮影:大阪総領事館）

小僧の国際協力は新疆ウイグル自治区が舞台、昨今の種々報道で嫌中・反中派からヘイトまがいの批判も多々。国内にいて批判するのもそれなりに意味あるだろうが、現地で漢・ウイグル・カザフなど多民族諸氏とリスペクトしあって各種プロジェクトを展開し、相互理解を促進することこそ重要と考えている。上記活動などに積極的に参加するのもその一環。ウクライナ戦争などで石油や各種食品が値上がりし、北朝鮮の核威嚇発言で東アジアも緊張と、世界はつながっている。21世紀こそ共生･国際協力の世紀でありたい。

失敗も楽しむ

小僧が1988年から心血を注いできた「日中共同ニヤ遺跡学術調査」（文科省助成･中国国家文物局批准）では、日中双方諸氏の尽力をえて西域36国「精絶国」の全容を明らかにした。世間は面白いもので、そのような学術面は注目されず、取り上げられるのは発掘した「五星出東方利中国」錦ばかり。残念と言えば残念、しかし一部でも注目されるのは有難いといえば有難い。

ネットサーフィンしていたら「五星」錦をデザインした『Astrology and Cosmology in Early China』（古代中国での占星術と宇宙論･David W.Pankenier著･ケンブリッジ大学）が飛び込んできた。妻に頼み即購入。A5変型･589頁もの厚さ、パラパラすると「五星」錦関係はタリム盆地一帯のラフな地図頁ふくめて4頁少々。「五星」錦の白黒写真とともに「1995年、最も驚くべき考古学上の発見のひとつが日中共同隊によってなされた」（要訳）などと記されていた。書名どおりの内容で、小僧が期待した記述はごく少なく、嗚呼4頁に5,210円！

『Astrology and Cosmology in Early China』五星錦関連頁に表紙を重ね

内容をしっかり確認もせず購入した失敗例。しかししかし、デモデモ「失敗は成功の基」とか。失敗にクヨクヨせず失敗も楽しむ小僧、当分は100円パンと買い置きのインスタント味噌汁で今以上に節約！ ほんわかほんわか。（04/12記）

付記：小僧ら日中共同隊が「五星」錦を発掘した1995年は、社会党の村山富市氏が首相を務め、阪神･淡路大震災や地下鉄サリン事件が起き、野茂英雄氏が米野球･オールスター戦に日本人初出場、新語･流行語大賞は「無党派」「NOMO」「がんばろうKOBE」、当年の漢字は「震」、世界では歌手テレサ･テンさん逝去、米国とベトナムが国交正常化、フランスが南太平洋で核実験強行、韓国で盧泰愚・全斗煥両元大統領が逮捕され、ビートルズが25年ぶり世界同時新曲Free As A Bird発表･･･そんな年であった。