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国献男子ほんわか日記167 世界は複雑 世界平和へ相互理解!

国際協力実践家 小島康誉

5月18~19日、西安で「中国・中央アジアサミット」が開催された。習近平国家主席は歓迎式で「中国・中央アジア協力の深化は、我々の世代の指導者が未来に着眼して行った戦略的選択であり、世界の大勢に沿い、人々の期待に沿っている。我々が互いに努力する中、明日のサミットは必ずや申し分のない成功を収め、中国と中央アジアの関係に新たな時代を切り開くものと信じる。我々は中央アジア諸国が中国の発展という『急行列車』に乗り、中国・中央アジア協力のさらに素晴らしい明日を共に開くことを心から歓迎する」と挨拶したと人民網日本語版が伝えた。中国新疆に隣接するカザフスタン・キルギス・タジキスタンとウズベキスタン・トルクメニスタンが参加した。

5月19日、エジプト・イラク・ヨルダン・レバノン・サウジアラビア・イエメンなどアラブ21ヵ国で構成されるアラブ連盟の首脳会議「アラブサミット」がサウジアラビアのジッタで開かれた。連盟復帰が決まったシリアも出席。4月から内戦が続く連盟加盟国スーダンの情勢なども協議された。ウクライナのゼレンスキー大統領も参加し支持の拡大を訴えたと各紙が小さく伝えた。

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原爆慰霊碑に献花するG7とEU首脳(NHKニュースより)

5月19~21日、被爆地・広島で日本・アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・イタリア・カナダ・EUによる「G7サミット」が開催された。G20議長国でグローバルサウス代表格のインドや韓国・オーストラリア・ブラジル・コモロ・クック諸島・インドネシア・ベトナム・国連なども招待された。ゼレンスキー大統領も急遽来日し参加し更なる支援を求めた。議長国の岸田文雄総理らが「ウクライナを必要とされる限り支援継続。核軍縮・不拡散の重要性を再確認。台湾海峡の平和と安定の重要性を再確認。生成AIの国際ルールに向けて広島AIプロセスをまとめることを確認」などの首脳声明を発出し、招待8ヵ国と「食糧安全保障計画を盛り込んだ」広島行動声明をまとめたと読売新聞ほかが大々的に報じた。

5月21日、プーチン大統領が「ロシア軍によるウクライナのバフムト完全掌握を祝福した」とNHKが放送し、沖縄で「南西諸島の防衛強化反対2000人規模の集会が開かれた」と日テレが伝えた。22日「中国およびロシアがG7サミット首脳声明に抗議した」と各局が報じた。23日には「ロシアのミシュスチン首相が中国を訪問し、習近平国家主席などと会談する予定」と上海到着の模様をNHKが伝えた。

日本で生活している者からすると、多数の首脳が原爆資料館も参観した「G7広島サミット」は凄い事のように思えるが、アジア・アラブ・中南米・アフリカなど世界の国々から見たらそれほどのことでもないようだ。各国のネット報道を見てそう思う。世界は複雑、誰もが求める平和と友好は容易ではない。相互理解を一歩一歩進めるしか道はない。(05/23記)

今も青春!命燃やして

懐かしい写真が出てきた。中国で出版された『外国友人中国情 小島康誉与新疆』(劉宇生・楊新才共編・新疆人民出版社2001)は新疆ウイグル自治区政府が開催した「小島康誉氏新疆来訪20周年記念活動」の一環で出された写真集。要請に応じて提供した日本での写真も掲載されている。その中の一点は冬の穂高?でロッククライミング。

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昔々の白黒写真、このブログの定型サイズに合わせ縦長の上下カット(撮影:不詳)

日本RCCに所属し岩登りに熱中していた20歳頃の写真。60年ほど昔のことだ。肉体的青春は過ぎ去ったが、今も精神的青春。前向きに命燃やして生きてゆく。ガンバレ!自分。ほんわかほんわか。

1942年名古屋生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、国際協力実践家。66年「宝石の鶴亀」(後にツルカメコーポレーション・あずみと社名変更、現エステールHD)を起業。93年株式上場。96年創業30周年を機に退任。中国新疆へは82年以来、150回以上訪問しキジル千仏洞修復保存、ニヤ遺跡やダンダンウイリク遺跡を日中共同で学術調査するなど文化財保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。佛教大学客員教授を歴任し現在は佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表、新疆ウイグル自治区政府顧問。編著『日中共同ニヤ遺跡学術調査報告書』『日中共同ダンダンウイリク遺跡学術調査報告書』『念仏の道ヨチヨチと』『新疆世界文化遺産図鑑』『中国新疆36年国際協力実録』『Kizil, Niya, and Dandanoilik』『21世紀は共生・国際協力の世紀 一帯一路実践談』「スタイン第四次新疆探検とその顛末」など。日本「外務大臣表彰」・中国「文化交流貢献賞」「人民友好使者」ほか受賞。