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国献男子ほんわか日記178 ビックリ!感謝!「五星出東方利中国」いたる所に

国際協力実践家 小島康誉

中国のいたる所にある「五星錦」ご紹介。間もなく新年、中国では旧暦で祝う。新年(春節)を祝う中央テレビ恒例の年越し番組「春節聯歓晩会」が今年は1月21日から22日未明にかけ4時間半放映された。我々「日中共同ニヤ遺跡学術調査隊」が発掘した「五星出東方利中国」錦の舞踊劇「錦綉」も約5分間登場。同番組は日本では「中国の紅白歌合戦」と称され、歌・舞踊・雑技など内容豊富な人気番組。日本やアメリカなど173の国・地域の1000余の媒体でも放送され、スマホなど含め延べ110億人が見たと報じられている。

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ナント!ナント!民豊(ミンフゥン)駅ビルに多数の「五星出東方利中国」

「五星錦」発見はこれまでにも「1995年中国十大考古新発見」「20世紀中国考古大発見100」「出国(境)展覧禁止文物」「中国考古学百年百大発見」に選出された。またCCTVの大型番組「国家宝蔵」や新聞・ネットなどでも度々取り上げられた。昨年2月北京冬季オリパラに合わせて大型創作歌舞「五星出東方」が公演され多くの都市を巡回した。昨年7月には習近平国家主席が新疆博物館で「五星出東方利中国」錦に見入り、貴重文化財の保護・活用が重要と指示した。筆者の今年9月新疆視察でも「五星・・・」にいたる所で出会った。

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羽田/北京CA184便の機内モニターに

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新疆博物館ミュージアムショップには「五星錦」品々多数

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新疆博物館ではアイスクリームまで売られていた

日本で「五星出東方利中国」を検索すると約29万件、中国で検索すると約193万件ヒットする(23/11/11)。発掘28年を経て「中国考古学で最も偉大な発見のひとつ」と報じられるなど、我々の活動は輝き続けている。3週間にわたる新疆視察では「五星・・・」に毎日のように出会った。紹介する写真はその一部に過ぎない。感謝するばかり。駅ビルでの表示やアイスクリームにはビックリ!

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庫尓勒(コルラ)博物館には大きな写真

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若羌(ルオチェン)文化公園のレリーフ、左右の中段に「五星錦」

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若羌楼蘭博物館の天井

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駅で出会った若者のTシャツ

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民豊の無料オートキャンプ場にも

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和田(ホータン)博物館ロビーにはデカデカと

「五星錦」発掘の経過を中国「環球時報」(23/11/10)が「小島康誉はキジル千仏洞修復過程でニヤ遺跡の正規調査が未実施と知り、彼の提案で1988年中日共同ニヤ遺跡調査が開始され、7年後に『五星出東方利中国』錦を発見」と報じている。ニヤ遺跡は『漢書』記載の西域36国「精絶国」。「五星錦」は約二千年前の西域(現在の新疆一帯)と中原王朝との密接な関係を示す重要文物。各博物館での説明時に「中日共同調査隊が発掘」と紹介され、日本への理解促進も果たしている。「五星錦」は今後さらに輝きを増すだろう。(11/21記)

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哈密(ハミ)博物館でも熱心に解説

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烏魯木斎(ウルムチ)国際大バザールの売店には壁掛け(300元=約6000円)

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烏魯木斎文化センターにも(以上13点撮影:筆者)

中荒天、また良し!

将棋ブームを巻き起こした藤井聡太八冠は天才! その勝ちっぷりには余裕さえ感じられる。もっと早く決着をつけられる局面でも「見せ場」をつくっているのでは?と感じるのは小僧ばかりではないだろう。勝利後の記者会見の応対も「ベテラン外交官」のようだ。

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小僧楽書:雲外蒼天・雲中荒天

 11月13日、岸田文雄首相より「内閣総理大臣顕彰」が授与された。将棋界では1996年に史上初の七冠独占を達成した羽生善治九段以来2人目。藤井八冠は首相にお礼として「雲外蒼天」と書いた将棋盤箱を渡した。「雲の上には青空が広がっている。今の苦難もやがて去り良いことがあるだろう」といった四字熟語。経済界や政界で好んで使われている。小僧も銀座の鮨屋で某大臣が求めに応じて揮毫するのに同席したことがある。

藤井八冠が「雲外蒼天」を渡すところをTVで見て、驚いた。今の岸田首相に「ピッタリ!」だからだ。財務副大臣が税金滞納で差押えを4回もうけていたと追及され、辞任に追い込まれた当日だから。しかも9月の内閣改造後三役交代3人目。支持率低下つづける首相にとっては「雲中荒天」真っ只中のその日に「雲外蒼天」を貰うとは思いもよらなかっただろう。藤井八冠には、そんな意図は全くなかっただろうが・・・

しかし首相に限らず小僧の人生、企業経営も国際協力も「雲中荒天」の連続。でも「雲外蒼天」と希望を捨てずに前進してきた。「雲中荒天」また良し!ホンワカほんわか。それにしてもこんな人が立候補できる選挙制度は見直したら?

1942年名古屋生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、国際協力実践家。66年「宝石の鶴亀」(後にツルカメコーポレーション・あずみと社名変更、現エステールHD)を起業。93年株式上場。96年創業30周年を機に退任。中国新疆へは82年以来、150回以上訪問しキジル千仏洞修復保存、ニヤ遺跡やダンダンウイリク遺跡を日中共同で学術調査するなど文化財保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。佛教大学客員教授を歴任し現在は佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表、新疆ウイグル自治区政府顧問。編著『日中共同ニヤ遺跡学術調査報告書』『日中共同ダンダンウイリク遺跡学術調査報告書』『念仏の道ヨチヨチと』『新疆世界文化遺産図鑑』『中国新疆36年国際協力実録』『Kizil, Niya, and Dandanoilik』『21世紀は共生・国際協力の世紀 一帯一路実践談』「スタイン第四次新疆探検とその顛末」など。日本「外務大臣表彰」・中国「文化交流貢献賞」「人民友好使者」ほか受賞。