CREATION

【NHK BS1】2016/03/13 (土) 午後10:00~10:49

ドキュメンタリーWAVE
「岐路に立つ中国漁村~乱獲の果てに~」

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去年、三陸沖の公海上に出現した中国漁船がサンマを捕獲し、その影響で日本でサンマが捕れなくなっている、という報道が大きく出た。

なぜ、中国漁船は、こんなに遠くまで出て来るのか。その真相を探るべく中国で最も漁業が盛んな地域のひとつ、浙江省のある漁村にカメラが入る。

浙江省の漁師たちが主な漁場としているのが、東シナ海。「魚のゆりかご」とまで言われる豊かな海が、今、危機的な状況に陥っている。豊かだったゆえに、この海には乱獲の歴史が繰り返されてきた。

かつて60~70年代は、日本と韓国がそこで乱獲をした。 その後、その状況をさらに悪化させたのは、中国の漁船。 経済発展と共に庶民への魚食が広がり始め、中国は東シナ海の魚を求め大挙して押し寄せたのだ。

そのため、今ではほとんど大きな魚は捕れず、小魚ばかりが目立つ。 そんな状況の中、少しでも漁獲を上げようとものすごく小さい網目の漁網を使い、小魚まで根こそぎ捕っている。幼魚の魚も多く、将来の資源枯渇に拍車をかけている。 そんな中、生活が成り立たなくなった漁師が続出。 廃業に追い込まれたり、漁業を諦めようとする人々が多くでているのだ。 廃墟になった漁村もちらほらでており、漁村の存続さえ危ぶまれる事態に追い込まれている。

どうやったら漁村の崩壊を食い止められるのか。 村や漁師の現状を追いかけながら、 今、岐路に立たされている中国漁業の実態をドキュメントしていきます。

ディレクター:何祖杰
プロデューサー:永野浩史