CREATION
世界はTokyoをめざす
「最強のサムライになれ!~日本競輪 1200日の記録~」
2020年2月、ベルリンで開催された自転車トラック世界選手権。ここでの結果が、東京五輪男子ケイリンに出場する日本代表メンバー選考の決め手となる。「日本発祥のケイリンで五輪の金メダル獲得」そんな目標を掲げて3年前から始動した強化プロジェクトの正念場でもある。メダル請負人と称されるフランス人のブノワ・ベトゥをヘッドコーチとして招へいし、志願したプロの競輪選手たちをゼロから徹底指導。勝つために、すべてを犠牲にし、もがき苦しむ選手たちの日々を追った。
鬼コーチ・ブノワのもと、選手たちは、五輪の自転車競技開催地である静岡県・伊豆に住み込みながら練習。チーム内でライバル3選手が男子ケイリン出場の切符を掴み取るため、日々切磋琢磨する。
持続力が持ち味の脇本雄太選手は、リオ五輪での惨敗を悔しさに名将ブノワに指導を請う。金メダルの為ならと、すべてを犠牲にする覚悟で練習に励む。しかし、肝心のレースで極度緊張。期待されながらも実力を発揮できていない。自らの弱点をどう克服するかが課題だ。
一方、脇本のライバルでもある新田雄大選手は、幼いころからの夢である五輪での活躍を目指し、最後の挑戦をする。しかし、ブノワの指導方法への疑問や、100%の力を出し切れない自分に葛藤するなど、自問自答しながら悩む日々を送る。
そして、最年長・河端朋之選手は、ブノワジャパンの中で最初に世界選手権での銀メダルを獲得するなど成果を出し、ベテランとしての意地をみせている。
自転車大国・日本再建の為、熱心に指導するブノワコーチ。彼が指導を通して選手たちに伝えたかった「勝つために必要なこと」。それは、彼の現役時代に競い合ったある人物との出会いまでに遡る。
3人の選手はすべてを犠牲にし、己の課題にひたすら向き合い、もがき苦しんできた。そこには、「五輪で金メダル」というゴールにペダルを漕ぎ続け、日々努力をしてきた1200日の積み重ねでもあった。その集大成でもある世界選手権に、彼らはいよいよ挑む。
第4弾の今回は、男たちの3年半に密着し、五輪にかける3人に迫る。表彰台に立つのは一体誰なのか。ぜひご覧ください。
語り:山口智充
プロデューサー:中村一雄
ディレクター:永野浩史