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国献男子ほんわか日記201 中国大使館「多彩新疆」写真展 華やかに

国際協力実践家 小島康誉

10月15日、中国大使館で開催された「多彩新疆」写真展・交流会に出席した。中国人民政治協商会議新疆ウイグル自治区委員会の努尓蘭・阿不都満金主席が「新疆の概要・発展・安定・交流」などを映像で紹介しながら自信あふれた発表。次に呉江浩大使が「中国の西への重要拠点、人々は安穏な生活で団結し経済は発展し、内外観光客も急増中」などと力強く挨拶。野田毅元自治大臣や宮本雄二元中国大使はじめ各界百数十人の拍手につつまれた。

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努尓蘭・阿不都満金主席の発表では筆者も映し出されビックリ!

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呉江浩大使の力強い挨拶(2点撮影:筆者)

つづいて筆者が「新疆は日本ではあまり知られていない。一部のメデイアでは誤解をうむような情報が流れている。1982年以来、新疆を150回以上訪問し、新疆の各族諸氏とリスペクトしあって、100項目以上の活動を実践してきた私からすると、一部の人々は新疆について誤解しているように思う。〈一帯一路〉の要衝として大発展中の新疆には温かい人情、美味しい料理、美しい風景、素晴らしい世界遺産、楽しいイベントが溢れている。この写真展を通じて、新疆への理解が更に進むことを期待している。皆様も是非、新疆へ出かけ、自分の目と足で新疆をお確かめ下さい」と話し・・・

そして「呉江浩大使が小島さんは150回も新疆を訪れたが、次の150回を目指してほしいとスピーチされた。その“命令”に従い来週、2回目の150回目指して出かける」と続けると笑いと拍手が沸いた。筆者の次にパキスタン駐日本大使が挨拶。「新疆は良いところ」ビデオが上映され、写真展参観、立食パーティーへと移った。新華社はじめ日中両国で多数のメディアが報じた。呉江浩大使が「X」で筆者活動を高く評価され、恐縮するばかり。

その前日には努尓蘭・阿不都満金主席一行の歓迎昼食会を催した。努尓蘭主席はカザフ族、十数年前新疆政府副主席だった頃にお会いしたこともあり新疆大学出身で、名誉教授の筆者とは中国で言う「老朋友」。旧知の新疆文化観光庁の徐鋭軍書記・新疆政府外事弁公室の盛秀萍処長ら一行6人、そして随行している中国大使館の劉思攀参事官らとベイブリッジやお台場を望むヒルトンホテル「さくら」で和気あいあい、ザクロジュースで乾杯が続いた。

日本人にあまりなじみのない「中国人民政治協商会議」とは:中国共産党・各種民主党派・各種団体・各界の代表で構成されている統一戦線組織。全国委員会の他に省区などにも設置され、1949年以来中国政治で一定の役割を果たしている。

明21日から新疆ウイグル自治区を再訪:北朝鮮がロシア軍に兵士派遣?世界情勢は厳しさを増している。日中関係も厳しいまま。一庶民ながら相互理解促進こそ重要と、国際シンポジウムで国際協力実例発表と所蔵絵画寄贈。詳細は帰国後に報告します。(10/20記)

見ないところを見る

コロナ禍の昨年初めまで、ニュースで盛んに登場したJR品川駅の自由通路。人通りの少なさの象徴的場所として。人々は全員、マスク姿で、うつむいて黙々と歩いていた。そんな22年6月、品川駅の自由通路出口から見上げてパチリ。

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JR品川駅港南口から(撮影:筆者)

普段あまり見ない所を見ると、新しい「発見」がある。悩み多き小僧は困ったとき悩んだときは、胸張って深呼吸し、大きく見るようにしている。解決の「糸口」がつかめることもある。品川駅の自由通路出口から見上げると素晴らしい青空が広がっていて、コロナ禍での鬱陶しい気分も晴れた。ホンワカほんわか。

1942年名古屋生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、国際協力実践家。66年「宝石の鶴亀」(後にツルカメコーポレーション・あずみと社名変更、現エステールHD)を起業。93年株式上場。96年創業30周年を機に退任。中国新疆へは82年以来、150回以上訪問しキジル千仏洞修復保存、ニヤ遺跡やダンダンウイリク遺跡を日中共同で学術調査するなど文化財保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。佛教大学客員教授を歴任し現在は佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表、新疆ウイグル自治区政府顧問。編著『日中共同ニヤ遺跡学術調査報告書』『日中共同ダンダンウイリク遺跡学術調査報告書』『念仏の道ヨチヨチと』『新疆世界文化遺産図鑑』『中国新疆36年国際協力実録』『Kizil, Niya, and Dandanoilik』『21世紀は共生・国際協力の世紀 一帯一路実践談』「スタイン第四次新疆探検とその顛末」など。日本「外務大臣表彰」・中国「文化交流貢献賞」「人民友好使者」ほか受賞。