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国献男子ほんわか日記121 遠くなりけり戦争 平和を続けるには?

国際協力実践家 小島康誉

8月15日「全国戦没者追悼式」生中継にあわせて国歌を唄い、黙祷。終戦から76年の夏がきた。3歳だった脳裏に三菱重工の燃え上がった真赤な空が焼き付いている。名古屋大空襲である。空襲63回、来襲したB29は2,600機、投下弾14,000トンを超える。死者約8,000名、負傷者1万人余、被災戸数13万戸に及んだ。名古屋に限らず日本の主要都市は焦土と化した。広島と長崎へ原爆投下され終戦となった。日本人軍民あわせ310万人が亡くなられ、第二次世界大戦での死者は世界で6,000万人を超えたと言われている。

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戦没者慰霊例大祭の終了告知看板(三ヶ根山にて17/05/30撮影:筆者)

愛知県三ヶ根山に戦陣に散った方々への慰霊碑が100基ほど祀られている。小僧は数回お参りしたが、年々参拝者は減り続け、比島観音奉賛会は戦没者慰霊例大祭を平成30年(2018)で終了と告知。日本遺族会の会員数も激減し、各地の遺族会は次々と解散に追い込まれている。日本は76年間、戦争をしておらず「遠くなりけり」である。

しかし世界では今日も戦争や紛争で多くの方が亡くなっておられる。アジアではアフガニスタンとミャンマーで連日死者。アフガンでは米軍を中心とする英独仏伊加豪・・・軍の撤退開始にともないタリバンが猛攻撃。新疆で国境を接する中国は外相がタリバン幹部と会見。ロシアとタジキスタン・ウズベキスタンがアフガン国境付近で軍事演習。8月15日タリバンが首都カブールを制圧。大統領は出国。日本など各国大使館は職員らを国外退避へ。

「戦争はイヤ!平和を守れ!」と叫ぶのも重要。より重要なのは「戦争をさけ平和を維持するためにどう行動するか」では? そのひとつが相互理解を促進する「国際協力」。国際協力は国家だけでなく、市民レベルでも必要と捉え、多くの方の尽力をえて新疆ウイグル自治区で実践してきた。世界各地で国際協力を実践されている日本人も少なくない。アフガンで医療活動などを実践し、銃弾に倒れられた中村哲医師は記憶に新しい。小野田豪介氏はネパールで小学校再建など実施、日本ミャンマー豊友会(理事長:近藤秀二氏)はミャンマーで各種支援展開、日越ともいき支援会(代表理事:吉水慈豊師)は在留ベトナム人へ各種支援を実践されておられる。小僧も老残微力ながら継続したい。(08/17記)

探すのをやめないこと

世界を知るために毎日検索している各種ネットのひとつNewsweek日本版に「プロポーズは自分で掘り当てたダイヤを手に・・・鉱物マニアの挑戦」(21/08/04)。元ジュエリー専門店チエーン社長としては見逃せず開いた。恋焦がれた彼女に自分で掘ったダイヤモンドでプロポーズしたいと考えた鉱物マニアChristian Liden氏、米国アーカンソー州のクレーター・オブ・ダイヤモンド州立公園(世界で唯一、一般に公開されているダイヤ鉱山)に出かけ、3日目に2.2カラットのイエローダイヤを見つけた。

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小僧楽書:写真は「アーカンソー州クレーター・オブ・ダイヤモンド州立公園」公式サイトより

帰宅した翌日、恋人をキノコ狩りに誘い、片膝をつき、ダイヤを差し出し「僕が見つけたこの石で、君に指輪を作りたい。結婚してくれますか?」と。答えはイエスだった。記事はデジレ氏「僕と同じことをしたい人にひとこと。ダイヤはそう簡単には見つからない。肝心なのは探すのをやめないことだ」で終わっている。

人生も同じですね。自分探しの旅が人生、喜び探しの旅が人生、助け合い探しの旅が人生。探すのをやめないことですね。コロナ禍が明けるであろう来年、妻と2人でこの公園へ出かけ、二人の年齢計156カラットのピンクダイヤを探すと決めた小僧で~す(笑)。ほんわかホンワカ。

1942年名古屋生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、国際協力実践家。66年「宝石の鶴亀」(後にツルカメコーポレーション・あずみと社名変更、現エステールHD)を起業。93年株式上場。96年創業30周年を機に退任。中国新疆へは82年以来、150回以上訪問しキジル千仏洞修復保存、ニヤ遺跡やダンダンウイリク遺跡を日中共同で学術調査するなど文化財保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。佛教大学客員教授を歴任し現在は佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表、新疆ウイグル自治区政府顧問。編著『日中共同ニヤ遺跡学術調査報告書』『日中共同ダンダンウイリク遺跡学術調査報告書』『念仏の道ヨチヨチと』『新疆世界文化遺産図鑑』『中国新疆36年国際協力実録』『Kizil, Niya, and Dandanoilik』『21世紀は共生・国際協力の世紀 一帯一路実践談』「スタイン第四次新疆探検とその顛末」など。日本「外務大臣表彰」・中国「文化交流貢献賞」「人民友好使者」ほか受賞。