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国献男子ほんわか日記169 弥次喜多も食べた蛤デジタル化 情報戦時代

国際協力実践家 小島康誉

NHKの食材紹介番組「うまいッ!」は天野ひろゆき氏の楽しい人柄もあり「サラメシ」とならぶ人気番組とか。過日、三重県・桑名の「蛤」を取り上げていた。美味しそうなプリプリを食べたくなった。東海地区の経営者諸氏に拙い話をさせていただく「ほんわか会」(梅村勲氏主宰)で名古屋へお招きいただく機会に食べてみようと、チラッと写った店名で検索すると数ヵ月先まで満席。

次にヒットした「蛤一択」HPには「電話非公開、予約はLINEで承っています。QRコードでも予約画面に」「日本に流通しているハマグリ、中国などの輸入蛤が90%、茨木・千葉産が8%、桑名産は2%のみ」などと。妻がQRコードから予約「昼も夜も満席、間の時間なら」と。期待しつつ訪れた。玄関に「予約時間にインターホンで名前を言ってください、戸を開けます」と独創的表示。焼き蛤・蛤しゃぶしゃぶ・蛤雑炊などからなるコース料理のみの「一択」制。期待通り美味だった。オープン5年の人気店。サスガ!

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「蛤一択」近くのマンホール蓋と「国献男子ほんわか日記」QRコード

絶滅の危機にあった桑名の蛤も水質改善や稚貝育成などで復活するも年々貴重品となり、昨今は密漁に悩まされているとか。江戸時代『東海道中膝栗毛』の弥次さん喜多さんが飛び込みで食べた蛤、今では予約もデジタル化。情報ツールも新聞からテレビへ、そしてパソコンへ、更にスマホへと急変中。先日も「ChatGPTで作成した」との礼状を頂いた。世界では情報戦が繰り広げられ、制空戦・制海戦と並行して「制情報戦」も展開されている。ちなみに「ほんわか」QRコードを神社お練りなどYouTube発信の弟が作成してくれた。

新疆クイズ

ネットに載っていた漢字探しに触発されてクイズ。新疆ウイグル自治区の「疆」はあまりなじみのない漢字。下に並んだ「疆」字の中に一字だけ別の漢字が紛れ込んでいる。どれでしょう?

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答:疆は「境」を意味し、例えば疆土、弓偏の中に土がある。弓偏に土がない彊は「強い」を意味する、例えば自彊術。誤って使用されている報道も時々見受けられる。

楽しいオマケ話:品川から京都へ向かう途中の名古屋駅での出来事。反対側の東京行きホームに中学生?大集団。僧侶姿が珍しいのか女子一人がこちらへ手を振った。即反応し手を振る。気づいた周りの女子たちも次々と振る。隣の男子生徒たちも振り始める。笑って「変なオッさん」と言っているようだ。女子生徒一人が「チョキ」を出した。当方も「チョキ」を出す。集団が大笑い。おそらく修学旅行専用列車に乗るのだろう。途中停車1分の出来事、バイバイと大きく振って別れた。人生は楽しい。あれは「チョキ」でなく「ピース」だったのか?本若ほんわか。(06/20記)

1942年名古屋生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、国際協力実践家。66年「宝石の鶴亀」(後にツルカメコーポレーション・あずみと社名変更、現エステールHD)を起業。93年株式上場。96年創業30周年を機に退任。中国新疆へは82年以来、150回以上訪問しキジル千仏洞修復保存、ニヤ遺跡やダンダンウイリク遺跡を日中共同で学術調査するなど文化財保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。佛教大学客員教授を歴任し現在は佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表、新疆ウイグル自治区政府顧問。編著『日中共同ニヤ遺跡学術調査報告書』『日中共同ダンダンウイリク遺跡学術調査報告書』『念仏の道ヨチヨチと』『新疆世界文化遺産図鑑』『中国新疆36年国際協力実録』『Kizil, Niya, and Dandanoilik』『21世紀は共生・国際協力の世紀 一帯一路実践談』「スタイン第四次新疆探検とその顛末」など。日本「外務大臣表彰」・中国「文化交流貢献賞」「人民友好使者」ほか受賞。