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国献男子ほんわか日記186 咲くを悔やむは 39,098円68銭

国際協力実践家 小島康誉

前号に記したように、2月22日ひとつの歴史が刻まれた。日経平均39.098円68銭を記録し、34年ぶりに史上最高値38.915円87銭を更新した。メディアは速報し特集を組んだ。前向きに評価する人がいる一方で、従来記録はバブル期だったため、今回も「バブルでないか?」といった発言や「平成悪夢が再来?」「すぐ大暴落する」「実態反映せず」などと皮相的意見も。今後も乱高下するのは当然だが、今回は「バブル上昇でなく実力突破」、これも前号に書いた。3月4日には4万円を突破した。株価は先行指標、日本再飛躍の先駆け。

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2024/02/22 TOKYO MXテレビが報じたその瞬間をパチリ

38.915円87銭は「沙漠へ行こうやな」と語呂合わせされていた。そこで39.098円68銭を小僧流に語呂合わせすれば「咲くを悔やむは」。株価新記録という「花が咲き買っておけば良かったと悔やむは」誰だろう。「新規事業の花を咲かせれば良かったと悔やむは」誰だろう。「咲く」を「策」に置き換え「策を悔やむは」誰だろう。昨今なら裏金政治家か性加害芸能人か認証不正企業か・・・。「策を悔やむは」お前と言われないように、大胆に挑戦してほしい。賃上げできない企業、改革できない団体、SDGsできない国家・・・は退潮必至。

「人の不幸は蜜の味」とか。株価最高値による「人の幸せは妬みの味」か。ロシアによるウクライナ侵略戦争もイスラエルによるパレスチナハマス殲滅戦も「自分たちへの悔やみ」と「相手への妬み」が絡んでいる。日中友好が讃えられた時代を経て「中国嫌い」報道が溢れる昨今の背景にもGDP逆転などによる「自分たちへの悔やみ」と「相手への妬み」が絡んでいるようだ。世界中の人々が「悔やまず」、「妬み」あわず、互いの幸せを素直に喜ぶ、冷静に相互理解に努める、そんな世界であって欲しい。(03/12記)

リンク①:2月9日、中国中央TVの人気番組「春節聯歓晩会」が4時間半にわたり放送された。メイン会場の北京のほか瀋陽・長沙・西安とともに新疆の喀什(カシュ)も登場。喀什古城を舞台に多民族の男女や児童が歌と踊りを華やかに繰り広げた。昨年9月訪問時に撮影した15点を「〈写真特集〉中国の「紅白」に登場し、人気を呼んだ新疆ウイグル自治区・喀什」と題してRecord Chinaで発信中。その下の方にあるコメント是非ご覧ください。小僧はそんな「凄い」コメントなどと闘いながら日中理解促進を微力実施中。

リンク②:昨年は「日中平和友好条約締結45周年」、日中関係活動している45人の一人として取り上げたいと、10月に受けた取材が 「45年45人 小島康誉:40年で150回新疆往来の理由―新疆の世界遺産を守る慈善家」 と題されYouTubeで公開された。問われるまま飾ることなく答えた。「ありがとう一日100回運動」も含まれている。コメントどうぞ。

努力が実る2024年 初心は実る

2024年(令和6年)は甲辰の年。辰は十二支の中でただ一つ架空の生き物。辰は縁起の良い生き物、パワーの象徴とか。甲辰の年は努力が実る年、努力で成功に近づく年とされている。先回の甲辰は1964年(昭和39年)、東京オリンピックが開催され、東海道新幹線が開通し、太平洋横断ケーブルが開通・・・。今年は法然上人が人々の救済を願い浄土宗を開宗されて850年。知恩院などで慶讃法要が盛大に営まれる。東京国立博物館「法然と極楽浄土」特別展も04/16から。

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芭蕉翁の句碑(鈴鹿峠下で撮影:筆者)

浄土宗では念仏を大事にする。小僧に過ぎないが、念仏を欠かしたことはない。20数年前、数回に分けて念仏行脚日本縦断をしたことも。終日お念仏を唱え続ける。一日5万6万回になろうか、唯々唱える。排気ガスと闘い、犬や烏に襲われ、時には人から追い立てられ、頂くお布施で命をつなぎ、熱中症で倒れ、豪雨でずぶ濡れになり、軒下で野宿・・・鹿児島佐多岬から北海道宗谷岬まで、有難いありがたい約3,200キロ80日。それが出来たのも、国際協力を続けられたのも、起業した会社を上場できたのも・・・初心のおかげ。本若ほんわか。

1942年名古屋生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、国際協力実践家。66年「宝石の鶴亀」(後にツルカメコーポレーション・あずみと社名変更、現エステールHD)を起業。93年株式上場。96年創業30周年を機に退任。中国新疆へは82年以来、150回以上訪問しキジル千仏洞修復保存、ニヤ遺跡やダンダンウイリク遺跡を日中共同で学術調査するなど文化財保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。佛教大学客員教授を歴任し現在は佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表、新疆ウイグル自治区政府顧問。編著『日中共同ニヤ遺跡学術調査報告書』『日中共同ダンダンウイリク遺跡学術調査報告書』『念仏の道ヨチヨチと』『新疆世界文化遺産図鑑』『中国新疆36年国際協力実録』『Kizil, Niya, and Dandanoilik』『21世紀は共生・国際協力の世紀 一帯一路実践談』「スタイン第四次新疆探検とその顛末」など。日本「外務大臣表彰」・中国「文化交流貢献賞」「人民友好使者」ほか受賞。