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国献男子ほんわか日記209 国連はSDGsを実践しない!?

国際協力実践家 小島康誉

妻のお供で原宿の靴屋へ出かけた後、青山通りを渋谷までブラブラ。老夫婦は途中の「国連大学本部」ロビーで「トイレお借りしたいですが、どこですか?」、男性職員「トイレはお貸しできません」と。ビックリ!それなりの理由・理屈があるのだろうが、今どきの公共施設で! 24/11/26(火)午後の事。

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国連HPより

国連で2015年全会一致採決されたSDGs(持続可能な開発目標)17項目には「すべての人に健康と福祉を」「安全な水とトイレを世界中に」「パートナーシップで目標を達成しよう」などが含まれている。国連大学は国連の自治機関で「地球規模課題の解決に取り組むため、共同研究・教育・情報の普及・政策提言を通じて寄与することを使命としている」そうだが、SDGsを実践しない? 実践の先頭にたつべき国連の機関がこれでは!世界で飢餓・紛争・テロ・戦争が無くならないはずだ。SDGs実践を期待しま~す。

国連採択SDGsには「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」「人と国の不平等をなくそう」「平和と公正をすべての人に」なども含まれている。17項目をまとめて表現すれば「共生」であり「国際協力」と言える。小僧の細やかな「国際協力」の舞台・新疆ウイグル自治区は10月1日に成立70周年を迎える。その大発展に尽くした王恩茂氏には長年にわたり厚情を頂いた。それらを「新疆ウイグル自治区成立70周年 大発展に尽力した王恩茂氏」と、レコチャで発表した。初公開の写真も多数。笑覧くださいませ。(02/09記) 

推し「星の旅人たち」 誰もが自分探しの旅

U-NEXTで「星の旅人たち」を観た。息子は「自分探し」で博士課程を中退し日本や中国などをへてキリスト教の聖地・スペイン西部の「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」(世界遺産)へ向かうフランス・ピレネーで嵐にあい死亡。その一報に接したカリフォルニアの父親が、息子のバックパックを担いで、息子が果たしえなかった巡礼の道をたどる物語。800㎞巡礼の所々で遺灰を撒きながらの「自分探しの旅」。途中で出会った人たちと交流しながら大西洋に至り、残った遺灰を撒く。忙しい現代人に推したい「ゆったりほんわか物語」。

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U-NEXT「星の旅人たち」PRネットより

上の写真の先頭が父親。ネタ探しのアイルランド人作家・禁煙目的のカナダ人女性・減量目的のオランダ人と出会い巡礼を続ける。当初は3人に心を閉ざしていた父親も野宿などを通して徐々に打ち解けて行く。時には悪酔で喧嘩、豪華ホテルにも泊まる。父親が背負った息子のバックパックには日本旅行中に得たであろう旭日旗が縫い付けられていて、度々映しだされる。旭日旗を問題視する韓国で「星の旅人たち」は上映されたのだろうか?

巡礼の道は四国八十八ヵ所・熊野古道はじめ世界各地にあり、多くの人が「自分探しの旅」をしている。小僧も昔々「念仏行脚日本縦断」をさせていただいた。鹿児島・佐多岬から北海道・宗谷岬まで約3200㎞、法衣・網代笠・錫杖・手甲・脚絆、水筒・磁石・地図・六文銭。何回かに分けて80日、日々念仏を4万回、5万回と唱え続ける。お布施のオニギリ・パン・ジュース、安宿・野宿。行く雲・流れる水・さえずる小鳥・肩にとまる蝶・強風・大雨・灼熱・吠えたてる犬・冷たい人情・・・有難く頂きながらの「自分探しの旅」。ありがとうございました。

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宗谷岬から居候先に出した感謝の葉書

旅つながり付記1:阪急交通から届いた海外旅行DMになんと上記「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」を巡る旅が。6日間で105㎞ほど歩く添乗員同行の11日間。ほかに「サンティアゴ巡礼・ポルトガル人の道」「ローマ巡礼・フランチジェナ街道」も募集中。
旅つながり付記2:「ほんわか」173で、羽田空港と都心を結ぶ東京モノレールの「天王洲アイル駅」ビル高層階「第一ホテル東京シーフォート」は23年2月末で営業終了、などと発信したが、再開工事が始まった。「ANAホリデイ・イン東京ベイ」として、4月オープンとか。爆増する海外来日客、ホテルは各地で続々オープンするだろう。
旅つながり付記3:「星の旅人たち」に続いて、U-NEXTで「シルクロード壁画の道をゆく」(NHK)を久しぶりに観た。新疆キジル千仏洞を案内する8年前の自分を見て、今の老いを感じた。デモまだ元気な自分、天地自然・皆々様のおかげと感謝×感謝。ほん若ほん若。

1942年名古屋生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、国際協力実践家。66年「宝石の鶴亀」(後にツルカメコーポレーション・あずみと社名変更、現エステールHD)を起業。93年株式上場。96年創業30周年を機に退任。中国新疆へは82年以来、150回以上訪問しキジル千仏洞修復保存、ニヤ遺跡やダンダンウイリク遺跡を日中共同で学術調査するなど文化財保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。佛教大学客員教授などを歴任し現在は佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表、新疆ウイグル自治区政府顧問。編著『日中共同ニヤ遺跡学術調査報告書』『日中共同ダンダンウイリク遺跡学術調査報告書』『念仏の道ヨチヨチと』『新疆世界文化遺産図鑑』『中国新疆36年国際協力実録』『Kizil, Niya, and Dandanoilik』『21世紀は共生・国際協力の世紀 一帯一路実践談』「スタイン第四次新疆探検とその顛末」など。日本「外務大臣表彰」・中国「文化交流貢献賞」「人民友好使者」ほか受賞。