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国献男子ほんわか日記165 岸田首相へ爆発物 選挙の功罪

国際協力実践家 小島康誉

和歌山県の漁港で選挙応援演説を始める直前の岸田総理へ爆発物が投げ込まれた。総理が退避した直後に爆発、会場は騒然となり容疑者が逮捕された。メディアは「民主主義の根幹をなす選挙中に」などと報じている。容疑者については「選挙制度に不満をいだき神戸地裁に提訴したが棄却され、大阪高裁に控訴中、5月に判決予定」などと報じている。主張を暴力で実現しようとすることは断じて許されない。

筆者が住む東京・港区(人口26万余)でも区議会議員の選挙。34人の定員に57人が立候補。写真はそのポスター(1人は未掲示)。大都市以外では議員の成り手不足が深刻化し無投票当選も多い。選挙は確かに「民主主義の根幹」だが、1889年(明治22)以来順次拡大されてきた日本では「有って当り前」になっていて、関心は高くなく投票率は低迷している。また一票の格差、比例代表繰り上げ当選制、受け狙い政策を掲げる人が当選・・・など課題は多い。

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候補者ポスターを眺める人はごく少ない(筆者:撮影)

賛成・反対を示す根幹制度が選挙。写真はJR品川駅前のポスター掲示板だが、JR品川駅は品川区でなく港区にある。品川駅が開業した151年前(明治5)は江戸時代が終わり、明治時代が始まった頃。日本橋から京都へ向かう東海道53次の最初の宿場が品川。「品川宿がすたれるから反対」され、宿場から北に離れた現在地に品川駅は建設された。賛成・反対はいつの時代にも。筆者はポスターで「国際化」を訴えている唯一の候補者に投票した。間もなくありそうな衆議院総選挙でもしっかり考えて投票したい。(04/25記)

ドクターイエロー特別仕様「ありがとう」号

大変なプレッシャーの中、闘い続ける藤井聡太六冠(20)は「鉄ちゃん」と報じられている。各地の対局場へ鉄道で出かけ「鉄分」補給で英気を養っているとか。見ると幸運に恵まれると人気の「ドクターイエロー」には中々お目にかかれない。東海道・山陽新幹線で使われている点検用車両。大井車両基地から「出勤」する英姿を撮影した写真は「ほんわか」25に、車両基地で待機する写真は「ほんわか」58で紹介している。

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筆者撮影「ドクターイエロー」写真に楽書

その「ドクターイエロー」をJR品川駅の新幹線切符売り場で「見かけ」パチリ。舞う桜花に見送られて、名古屋へ大阪へ博多へ向かっていた。ご苦労様andありがとう。日々多忙、日々あれこれ、日々問題、日々イライラ・・・そんな中にも「ありがとう」を見つけて「ありがとう」と過ごす小僧で~す。嗚呼ほんわかほんわか。

1942年名古屋生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、国際協力実践家。66年「宝石の鶴亀」(後にツルカメコーポレーション・あずみと社名変更、現エステールHD)を起業。93年株式上場。96年創業30周年を機に退任。中国新疆へは82年以来、150回以上訪問しキジル千仏洞修復保存、ニヤ遺跡やダンダンウイリク遺跡を日中共同で学術調査するなど文化財保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。佛教大学客員教授を歴任し現在は佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表、新疆ウイグル自治区政府顧問。編著『日中共同ニヤ遺跡学術調査報告書』『日中共同ダンダンウイリク遺跡学術調査報告書』『念仏の道ヨチヨチと』『新疆世界文化遺産図鑑』『中国新疆36年国際協力実録』『Kizil, Niya, and Dandanoilik』『21世紀は共生・国際協力の世紀 一帯一路実践談』「スタイン第四次新疆探検とその顛末」など。日本「外務大臣表彰」・中国「文化交流貢献賞」「人民友好使者」ほか受賞。