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国献男子ほんわか日記81 習近平国家主席訪日時に第5の政治文書を!

国際協力実践家 小島康誉

中国大使館主催「2020年中国大使館・日中友好団体新年会」が8日東京で開催され、日本政府・友好団体・中国系企業・華僑華人団体の約800人が出席。

孔鉉佑中国大使は「2019年は中日関係の改善と発展が続いた一年だった。日本各界は中日両国の交流や協力を推進するため重要な貢献をした。心から感謝し敬意を表したい。2020年は両国にとって非常に重要な年。習近平国家主席が春に国賓として日本訪問を予定し、新時代を全面的に切り開く重要なチャンスを迎える。これは双方にとって最優先課題であり、中日友好事業に身を投じる人々にとって共通の願いである」などと挨拶。

若宮健嗣外務副大臣に続き、河野洋平日本国際貿易促進協会長が「今年を日中関係の重要な年にするには『良い年にしよう、さらに発展させよう』と決意しなければならない。日中関係は世界にとっても極めて重要であり、誰かがやるであろうでなく、自分が何をなすべきかが重要」などと長年の議員生活で鍛えられた原稿なし挨拶。そして、各友好団体代表の挨拶が続きました。

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挨拶される孔鉉佑中国大使(撮影:筆者)

習近平国家主席訪日時に第5の政治文書を期待すると「ほんわか56回」に記しましたが、その思いは今も同じです。日本にとって中国との関係はことのほか重要。 両国間には4つの政治文書があります。1972年国交正常化時の「日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明」、1978年の「日本国と中華人民共和国と の間の平和友好条約」、1998年の「平和と発展のための友好協力パートナーシップの構築に関する日中共同宣言」、2008年の「戦略的互恵関係の包括的 推進に関する日中共同声明」です。現在の関係改善の流れを確固たるものとするためにも未来志向の「第5の政治文書」調印を期待します。中国で37年にわたって国際協力を実践してきた一庶民の心からの願いです。

会場で大使館諸氏や友人知人と会話。30年ほど昔キジル千仏洞修復保存協力で知り合った志賀建華女史の新名刺は「日中平和発展促進会理事長」、20 年ほど昔に新疆師範大学での演奏会を仲介した司馬麗子女史は「平成音楽大学客員教授」……皆さん嬉しい活躍ぶり。昨年末取材を受けた中国国際放送局の周莉 女史「ラジオだけでなくWebでも報道した。百度で“寄情新疆 与絲路古城結下不解之縁的小島康誉”を検索して」と。逃亡したゴーン被告が当夜レバノンで会見するとあって、会場方々でヒソヒソ話。

オマケの話:そのゴーン被告の逃亡に関し、中国共産党機関紙「人民日報」のWeb「人民網日本語版」20.01.08は「ゴーン氏の逃亡劇 残された疑問への答えは?」で「日本が1つのプロセスをしっかり守りさえすれば、ゴーン氏はやすやすと逃亡することはできなかった。日本の安全保障措置はまるで全プロセスにも青信号がともっているようで、大きな疑問を抱かざるを得ない」と。私が「ほんわか80回」で「今回の被告海外逃亡は平和ボケ日本への警鐘とも言えます」と記したと同様の指摘ですね。

オマケの続き:ゴーン被告は映画に先立ちベストセラー必至と本を出し、またまた自説宣伝×荒稼ぎ計画とか。ならば、日本のどなたかほぼ判明している特別背任事件&逃亡劇を出版されませんか。当然Webでも。日本語だけでなくアラビア語・英語・フランス語版を独善被告より早く出せば情報戦が戦えるというもの。書名は『弾けたポップゴーン大逃亡』なんて如何?

キジル・ニヤ・ダンダンウイリク・ダマゴゥの壁画が『いのちのかたち…』に

安藤佳香佛教大学教授から労作『いのちのかたち-時空を超える唐草』 (東方出版2020)が贈られてきました。A4判・写真&図版620点・338頁・10000円。略歴に「日本古代の一本彫の仏像を研究の端緒と し、日本各地での調査を続ける。インド、中国など国外にもフィールドを拡げ、実作品に即した研究手法で、古代の仏教美術を研究している」と。安藤教授は私 の師僧・水谷幸正学長(故人)から紹介うけ20年近くの縁。

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『いのちのかたち…』表紙  諸氏の浄財で保存工事中のキジル千仏洞第8窟(1989年頃撮影:筆者)

私は新疆ウイグル自治区のキジル千仏洞・ニヤ遺跡・ダンダンウイリク遺跡の研究保護事業に全精力を投じてきました。協力開始28年後に世界遺産に登 録できたキジル千仏洞修復保存事業、中国の国宝中の国宝「五星出東方利中国」錦発掘や「精絶国」全容を明らかにしたニヤ遺跡学術調査、法隆寺金堂「鉄線 描」壁画の源流実物資料「屈鉄線」壁画発掘・保護のダンダンウイリク遺跡学術調査、さらには文化財を保管する和田博物館・ダマゴゥ仏寺博物館・民豊博物館 建設、文化財関係人材育成のための文化文物優秀賞授与などです。

これらの研究には安藤教授にも参画してもらいました。その研究の一端が本書「第Ⅲ章 拡がるいのちのかたち-グプタ式唐草の東伝」に多数の写真入りで紹介されています。私が代表を務める佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構も出版助成。少々値が張りますが、素晴らしい内容です。インドからシルクロードをへて日本へ時空を超えた仏教美術の粋「唐草」。必見の好著!是非どうぞ!

感動ありがとう 横浜税関ありがとう

日本中を感動させてくれたラグビーワールドカップ。感謝パレードには5万人もが駆け付け、「桜の戦士」はチラッとしか見えず、リーチマイケルさん(東芝)もスマホの群れの向こうと「ほんわか79回」ご報告。せめて像で「会いたい」と出かけることに。どうせなら日本代表公式レプリカホームジャージでと、妻に依頼したのは昨年12月中旬。

アマゾンで安いの買った。同じようなTシャツ 2,990円。年末ごろ着」と。丸の内のリーチ像は27日に撤収され、彼の母校「札幌山の手高校」へ寄贈されるので、年末では間に合わない。「じゃ~仕方 ない。高いの買う、18,480円。困った人!」と。日の丸・桜マーク付きTOSHIBA・リポビタンDロゴ入Canterburyジャージを着て写した のが下の写真。

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リーチマイケル主将とトライ(丸の内にて撮影:小島聡子)

年も押し詰まった27日横浜税関から重要書類在中と記された簡易書留」。何事かと驚きつつ開封すると、難しい法律用語で書かれた「認定手続開始(輸入者等意思確認)通知書」と「税関からのお知らせ」が。そこには「あなた宛てに海外から送られた貨物(郵便物)を税関で検査したところ、コピー商品などの知的財産侵害物品の疑いのあるものが発見されました。法律により、知的財産侵害物品は、日本国内へ輸入することはできません」などと記されていました。

妻が記載された番号に電話「アマゾンに出ていたので、安心して買った。買ったのは自分だけではないはず。まさかコピー商品とは! 廃棄して」、税関担当者「税関に没収されたとアマゾンへ連絡して返金交渉してください」などと。妻は新年に電話「税関に没収された。返金して」、アマゾン 担当者「出品者と交渉します」に続き、「今回の件については、当サイトで調査します」などと記されたメール着信。コピー商品取締りに奮闘する横浜税関ありがとう

被害者は数十人?数百人? コピー商品を作り販売する人も困った人なら、アマゾンほどの巨大企業がコピー商品を掲載していては困りますね。今日1月16日アマゾンで同一商品検索すると、まだ掲載されていました。桜戦士も参戦する「トップリーグ」が5月まで開催中。行くゼ!秩父宮! 売切れ続出で、3月7日の東芝-クボタ自由席がやっと買えました。TOSHIBA入Canterburyジャージ着て「リーチ!」コールするぞ~。ほんわかほんわか。

1942年名古屋生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、国際協力実践家。66年「宝石の鶴亀」(後にツルカメコーポレーション・あずみと社名変更、現エステールHD)を起業。93年株式上場。96年創業30周年を機に退任。中国新疆へは82年以来、150回以上訪問しキジル千仏洞修復保存、ニヤ遺跡やダンダンウイリク遺跡を日中共同で学術調査するなど文化財保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。佛教大学客員教授を歴任し現在は佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表、新疆ウイグル自治区政府顧問。編著『日中共同ニヤ遺跡学術調査報告書』『日中共同ダンダンウイリク遺跡学術調査報告書』『念仏の道ヨチヨチと』『新疆世界文化遺産図鑑』『中国新疆36年国際協力実録』『Kizil, Niya, and Dandanoilik』『21世紀は共生・国際協力の世紀 一帯一路実践談』「スタイン第四次新疆探検とその顛末」など。日本「外務大臣表彰」・中国「文化交流貢献賞」「人民友好使者」ほか受賞。